中学2年生の虫博士Daiyaによるてんとう虫の活躍!春に目覚める虫や家庭菜園の癒しと楽しみ方
中学2年生の虫博士Daiyaが「てんとう虫」の活躍を紹介!今回は、春に目覚める虫たちや春を告げる植物を通じて、おうち時間の「自然の癒し」と楽しみ方についてお伝えします。
小さなスペースで自然づくり
こんにちは。虫博士Daiyaです!
コロナ禍の外出自粛の影響もあって、室内やベランダ、お庭などで「家庭菜園」や「ガーデニング(園芸)」をすることが、今ブームだとテレビで話題になっていました。たしかに、自由に外に出られない時も、土に触れたり、家の中に花や緑の植物があると心が癒やされますよね。
僕は、コロナ前から「ガーデニング」を趣味で少しやっていましたが、コロナで農業活動も中止になってしまったので、近くの花屋さんやホームセンター、その他インターネットなどで、お小遣いのほとんどを植物へ投資するようになりました。画像は、僕が育てている植物の一部です。プランターを置く場所が限られてきたので、自分の土地や山が欲しいです。
できた野菜や果物を食べる楽しみもある「家庭菜園」、お花や植物を育て楽しむ「ホームガーデニング」は、生活の中に自然を感じられるのが魅力だと思いますが、僕の一番の目的は、大好きな虫の居場所をつくることです。僕が育てた小さなスペースの自然に虫たちが遊びに来てくれると嬉しいです。一年を通して、虫が活動する時期に、花を咲かせることを大切にして育てています。
今年は春を告げる菜の花に、ニホンミツバチがやって来ました。ただ、動きが速くて写真を撮ることができずに残念でした。
菜の花栽培は目的いろいろ
僕は、菜の花をミツバチや蝶々が来てもらえるように育てて楽しんでいますが、菜の花栽培には目的がいろいろあって、ムダなく循環して使われていることも面白いです。
【菜の花の使われ方】
(1)つぼみで食材用「菜花(なばな)」
(2)花が咲いて切り花「生花」
(3)種が出来たら蜜採取し製油「菜種油」
(4)菜花除草や田畑にすき込んで「肥料(緑肥)」
(5)市町村などで道路沿いに植える景観作物
僕は今年、菜の花の種をはじめてまいて育てました。土にこだわらずプランターを使って簡単に育てることができたので、家庭菜園にオススメです!よかったら、チャレンジしてみてください。
てんとう虫も働く農業
春の生き物の中でも人気者でかわいい虫と言えば、「てんとう虫」ではないでしょうか。実際に、いろんなグッズとしても売られているのを見かけますよね。僕も持っています!
ただ実は、かわいい見た目とは裏腹に幼虫のときから成虫になってまで肉食です。てんとう虫は作物の生育に害を及ぼすアブラムシを食べてくれます。なかでも「中学1年生の虫博士Daiyaによる畑の生きもの調査! 農薬の有無で虫の数はどう違う?」の記事内でも取り上げた、ナナホシテントウは肉食系の捕食者です。
陽気な春の時期に、てんとう虫を草むらで探すと、幼虫と成虫の両方を見つけることができます。家庭菜園やガーデニングでアブラムシ退治に悩んだら、てんとう虫を使ってみると、意外と効果が出て、おもしろい観察ができるかもしれません。
そのナナホシテントウを触っていると、黄色い液が手に着くことがあります。ちょっと臭いです。この黄色い液は足の関節から分泌されていて、外敵から身を守るためにだしています。危険を感じると、死んだふりもします。また鮮やかな赤と黒の体色も警告色だと考えられ、ハチの黄色と黒の縞模様の派手な色と同じ役割です。
農業の現場では、繁殖能力の高いアブラムシを退治するために農薬を散布することもありますが、そうするとアブラムシなどの害虫以外にも、てんとう虫やカエルなど色んな生き物が死んでしまう弊害が起こります。そのため最近では研究が進み、てんとう虫を農家さんにデリバリーする画期的な手法も実用化されていることを知って驚きました。農家さんたちは助かって、てんとう虫たちは食料が食べられるので一石二鳥だと思います。
幸運のシンボルてんとう虫
てんとう虫を漢字で書くと「天道虫」。これは「お天道様の虫」という意味です。太陽に向かって飛んでいくところから、太陽神の使いの虫であると考えられたことに由来しているそうです。
英語ではlady bugsまたはladybirdsと呼ばれ、このladyは聖母マリアを指していて、世界各国で「縁起の良い虫」として親しまれているとのこと。働き者で幸運を呼び込むと言われている「てんとう虫」は、僕も見かけるたびに元気をもらっています!
例外ですが、この画像のニジュウヤホシテントウはてんとう虫の中でも害を及ぼす虫です。幼虫と成虫共に、葉裏から表皮を残して網目状に食害します。被害が多くなると葉は褐変して枯れてしまいます。
このニジュウヤホシテントウをもし見かけたら、葉ごと切り落とすか、手作業で除けてください。面倒ですが、網目の細かい防虫ネットで対策をしておくと作物を守ることができます。
資源をムダにしない農業
僕は、資源をムダにしないで、循環させながら農作物をつくる自然農法に興味があります。野菜を収穫した時に残った葉っぱやワラは畑の肥料になり、微生物が活性して土に戻され養分となります。また、家畜は穀物や牧草を食べて育ち、家畜のフンは堆肥となって土に戻ります。資源を無駄にしない循環型の農業が増えたら良いなと思います。
コロナが落ち着いたら、自由に農業活動がしたいです!
編集後記
家で作ったビオトープで冬眠していた生き物も目覚めてくるので楽しみです。その前に、掃除をして住みやすい環境を整えます!
- この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
- 農作物は、季節や天候などにより状況が変わります。
- 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。